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住宅ローン節約

クレジットカードの分割払いは、住宅ローン審査にどう影響するのか?

ホリカワ
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住宅専門ライターのホリカワです。住宅ローンの仕組みや特徴をわかりやすく解説します。

クレジットカードの分割払いは、お財布がさみしいときに便利だ。ヘビーユーザーの方もおられるだろう。あなたも、分割払いの未返済残高が増えすぎて「ドキッ」としていないだろうか?

じつは、クレジットカードの分割払いは、住宅ローンの審査に影響する。利用を控えるか、利用する場合でも節度ある範囲にとどめておかないと、審査が望まぬ結果になりかねない。

本稿では「クレジットカードの分割払いが住宅ローン審査に与える影響」について解説する。分割払いを多用している方は、本稿をヒントに、今から住宅ローンの審査に備え欲しい。

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クレジットカードの分割払いが住宅ローン審査に与える影響

クレジットカードは、住宅ローンの審査に影響するのだろうか?使い方によっては、審査でつまずく原因になってしまうのだろうか?

一括払い(1回払い)で、トラブルなく利用できているなら問題ない。住宅ローンの審査に影響することはまずないので、安心していい。

一方、分割払やリボ払い、あるいはキャッシング枠は注意が必要だ。下の表に注目して欲しい。

分割払い・リボ払い未返済残高が借入(借金)と見なされる
キャッシング枠利用していなくても、融資額の引き下げ圧力になる場合がある

あなたが住宅ローンの申し込みをおこなうと、金融機関はあなたの借入と返済の状況を確認する。つまり、どこからいくら借りているのか、そして返済の遅延がないかチェックされるのだ。

この調査で「クレジットカードの分割払い」もチェックされる。隠してもムダだ。分割払いの情報は、個人信用情報機関を通じて、金融機関が照会できる仕組みになっている。

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分割払いの支払いに遅延があると、程度によっては住宅ローン審査で非承認になります。

返済負担率(年収に対する年間返済総額の割合)の計算にも使われる。キャッシング枠や分割払い・リボ払いの未返済残高も年間総返済額に加算されるため、融資上限額の引き下げ圧力になり得る。

もう少し、具体的に解説していこう。

支払いが度々遅れている場合は、非承認になるケースがある

分割払いに限った話ではないが、クレジットカードの支払いに送れたことがある方は、注意が必要だ。状況しだいでは、住宅ローン審査で不利になる。

先述のとおり、金融機関はあなたの返済履歴を見ることができる。個人信用情報機関に、直近の2年分が記録されているのだ。

信用情報機関は、3つある。

  • 株式会社 シー・アイ・シー(CIC)
  • 日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

1日でもクレジットカードの支払いが遅れると、信用情報機関にその情報が記録される。

とは言え、単発かつ短期間の遅延が1~2回程度あったとしても、それだけで住宅ローンの審査が否決されることはほぼない。「たまたま入金を忘れた」と判断してもらえる。

一方、遅延が3回以上ある、あるいは直近で連続している場合は印象がよくない。「たまたま」とは考えにくく「資金繰りが厳しいのでは?」と勘ぐられる。

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印象が悪いと、住宅ローンの審査に悪い影響を与えます。

自分の記録が気になる方は、確認してみるといい。信用情報機関に情報開示請求をおこなえば、見られる。信用情報の「入金状況」欄をチェックしてみて欲しい。

入金状況は、以下の記号を用いて記載される。

  • $ (請求どおりの入金があった)
  • P (請求額の一部だけ入金された)
  • R (契約者以外から入金があった)
  • A (契約者の事情で支払日に入金がなかった)
  • B (契約者とは無関係の理由で入金がなかった)
  • C (入金されていないが、その理由が不明)

住宅ローン審査に申し込むなら、記録が残る2年間分はネガティブなマークを残したくない。少なくとも、直近の半年程度はすべて「$」にしておきたいところだ。

長期延滞がある場合は、審査が否決される

支払が3ヶ月以上遅れると、長期延滞として個人信用情報に記録される。住宅ローンの申込者の信用情報に「長期延滞」の記録があると、住宅ローンの審査はほぼ否決される。

長期延滞は金融事故情報として扱われ、返済状況欄に「異動」と書かれてしまう。いわゆる「ブラックリストに載った」と言われる状態だ。

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異動情報は、個人信用情報機関に一定期間残すルールになっています。

住宅ローンの申込をすると、金融機関は必ず信用情報機関を通じて申込者の個人信用情報を調べる。その際、記録に異動情報が残っていると「返済能力に難がある」と見なされるのだ。

利用額が多い場合は、融資上限額が下がる

分割払いやリボ払いの未返済残高とキャッシング枠は、借入(借金)として扱われるため、返済負担率(返済比率)を圧迫する。よって、融資上限額の引き下げ圧力になる。

返済負担率とは「年収に対する年間返済総額の割合」のことだ。年間返済総額には、住宅ローン以外の借入も含まれる。

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返済負担率の上限は、金融機関が独自に決めています。目安としては25~35%程度で、年収に応じて変わります。

分割払いやリボ払いの未返済残高が多い場合は、希望額の住宅ローンを借りられない場合がある。あまりにも未返済残高が多い方は、非承認になる恐れもあるので、注意して欲しい。

分割払いやリボ払いの未返済分は、審査前に繰上返済しておく方が安心だ。

リボや分割払いの利用者必見!住宅ローン審査に影響する個人信用情報とは

つづいて、個人信用情報の概要や、審査への影響をご紹介しておこう。

分割払いやリボ払いを多用している方は、ご覧いただき、頭の片隅に置いておいて欲しい。以下の情報が頭の片隅にあれば、住宅ローン審査で不利になるような使い方を避けられるだろう。

個人信用情報とは

個人信用情報とは、信用情報機関に記録されている「個人の信用力に関する情報」のことだ。ローンやクレジットカード、キャッシングなどの利用状況や、金融事故情報が記載されている。

この個人信用情報に重大な問題があれば、住宅ローンの審査は否決される。

個人信用情報を照会されると審査に落ちてしまう人の特徴

金融事故を起こしている方は、住宅ローンの審査でほぼ承認されない。住宅ローンに関してとくに注意が必要なのは、以下の金融事故だ。

  • 長期延滞(61日以上または3か月以上の支払いの遅れ)
  • 債務整理(任意整理・個人版民事再生・自己破産)

先述のとおり、長期延滞や債務整理の記録は「異動情報」と呼ばれている。異動情報が付くと、俗に「ブラックリストに載った」あるいは「信用情報にキズがついた」と言われる。

繰り返しになるが、個人信用情報に異動情報が残っている期間はローン審査でほぼ承認されないので、注意が必要だ。

ブラックリストに載っている場合の対処法

では、ブラックリストに載ってしまったらどうすればいいのか?

ブラックリストに載っている場合は、異動情報が消えるのを待つのが最善の策だ。住宅ローンは、異動情報が消えてから審査に申し込もう。

信用情報の履歴がどれぐらい残るのか、目安をご紹介しよう。

履歴項目起算日記録が残る期間
照会関連照会日6か月以内
契約関連解約日5年以内
返済関連完済日5年以内
長期延滞延滞解消日5年以内
任意整理完済日5年以内
個人再生弁済契約の終了日7年以内
自己破産手続き終了日7年以内

参考:KSCCICJICC

長期延滞や任意整理の場合は、起算日から5年程度。個人再生や自己破産の場合は起算日から7年程度たつと、個人信用情報から記録が削除される。

ただし、個人信用情報から異動情報が削除されたあとでも、過去の金融事故が露見するケースがあるので注意したい。たとえば、こんなこで明るみに出てしまう場合がある。

  • 官報を見られてしまう
  • スーパーホワイト状態を怪しまれる
  • グループ会社間での情報共有に引っかかる

官報(国の法令や公示事項を掲載する公報)には、個人再生や自己破産の記録が半永久的に残っている。多く金融機関は、申込者に不審な点があれば、個人信用情報だけでなく官報も確認している。

スーパーホワイトとは、白紙状態の信用情報を指す。現金主義の方や、金融事故でローンやクレジットカードを利用できなかった方がこの状態になる。官報確認のきっかけになりやすい。

グループ会社間で個人信用情報を共有している場合もある。たとえば、クレジットカードで延滞があると、その情報がグループ内の銀行や消費者金融からも照会可能となるのだ。

ブラックリストについては、以下の記事でも解説している。詳しく知りたい方は、あわせてご覧いただきたい。

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住宅ローン審査への悪影響を減らそう!クレジットカードの注意点とは

最後に、住宅ローンを利用したい方向けに、クレジットカードの注意点を3つご紹介しておこう。

申告漏れに注意しよう

住宅ローンの申し込み時は、さまざまな情報を自己申告する必要がある。

他社の借入状況を問われた場合は、分割払いやリボ払いの未返済残高も申告対象となり、申告もれや事実との相違がないように細心の注意を払う必要がある。

ちなみに、住宅ローンの審査は事前審査(仮審査)と本審査の2段階方式を採用している。事前審査で申告した内容と本審査で調査された現状に相違がある場合も、非承認の原因になり得る。

だから、申告から本審査の結果が出るまでのあいだは、分割払いやリボ払いを含む新たな借り入れはしないほうがいい。

分割払いやリボ払いは、完済してしまおう

分割払いやリボ払いが、住宅ローンの審査でプラスに働くことはない。審査に通る可能性を高めたいなら、未返済の残高は繰上返済してしまうほうがいいだろう。

「マイホームが欲しいな」と思い始めたら、分割払いやリボ払いの利用を控えよう。ついつい、分割払いやリボ払いで浪費してしまう方は、マイホームのために浪費をやめて頭金をためよう。

キャッシングの枠は、減額もしくは廃止しておこう

キャッシング枠はいつでも借入に利用できるため、実際に使っていなくてもキャッシング極度額を借入額に加算される。だから、最低限に減額、もしくは廃止しておこう。

昨今、クレジット会社が自社の経済圏に顧客を取り込もうと特典を強化している。つられてカードを作ってしまった方が、少なくないだろう。

クレジットカードは、自動的にキャッシング枠が付帯されているものもある。たくさんのクレジットカードを保有していると、それだけキャッシング枠も多くなる。ご注意いただきたい。

まとめ:クレジットカードの分割払いは住宅ローン審査に影響する

さいごに、本稿のおさらいをしておこう。

クレジットカードの分割払いは住宅ローン審査に影響する?

影響する。分割払いの未返済残高は借入(借金)と見なされ、返済負担率の計算時に返済額に加算される。つまり、融資上限額の引き下げ圧力になる。詳しくはこちらをご覧いただきたい。

クレジットカードの分割払いが住宅ローン審査に与える影響

家が欲しいとき、クレジットカードで注意すべきことは?

分割払いやリボ払いは、控えよう。キャッシング枠は廃止しておこう。支払いの遅延がないようにしよう。長期延滞は絶対に避けよう。詳しくはこちらをご覧いただきたい。

住宅ローン審査への悪影響を減らそう!クレジットカードの注意点とは

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ホリカワ ダット

主に住宅分野を専門とするブロガー・SEOライター。インテリアコーディネーター1級カラーコディネーター (商品色彩) の資格保有。ランサーズ認定・不動産ライタースペシャリスト。「家探し」や「家づくり」のノウハウを、わかりやすく解説します。

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