
夏になると道端や畑にびっしりと広がる《スベリヒユ》。雑草扱いされて抜かれてしまうこともあるが、じつは、地域によっては食材として親しまれている。
一方で「毒があるのでは?」と心配の声も聞かれる。これは、毒性のある《コニシキソウ》との混同であり、誤解だ。しかし、スベリヒユを安全に食べるには下処理が要ることも事実である。
本稿では、スベリヒユの特徴や食材としての優秀さ、そしてコニシキソウとの見分け方まで詳しく解説する。おすすめのレシピも紹介するので、ぜひ最後までチェックしてほしい。
スベリヒユは毒性がある雑草って本当?特徴を解説

さっそく、スベリヒユの特徴や毒性の有無、そして食材としての優秀さについて解説しよう。
真夏の暑い時期でも枯れることなく、畑や地面をはうように繁殖するスベリヒユは、その生命力と見た目から「雑草」と思われがちだ。
しかし、スベリヒユのことを知れば、ハーブか野菜に見えてくるはずだ。
スーパーフード「スベリヒユ」とは
スベリヒユ(滑り莧、学名:Portulaca oleracea)は、スベリヒユ科スベリヒユ属の一年生植物だ。
夏の花として人気の「ポーチュラカ」や「マツバボタン」と同科同属である。
スベリヒユの特徴
スベリヒユは畑や道端など、日当たりのよい乾燥した場所に広く自生している。他の植物が枯れる真夏でも元気なので、その姿形と力強さから「強い雑草」と思われがちだ。
スベリヒユの代表的な特徴をあげておこう。
一日花 | 7~9月にかけて、茎の先に直径1cm弱ほどの小さな黄色の5弁花を咲かせる。朝の数時間しか開かない一日花。 |
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多肉質 | 茎や葉が肉厚で、水分を豊富に蓄えている。そのため、真夏の炎天下や乾燥にも強く、生命力が非常に高い。 |
匍匐性 | 茎が根元から四方八方に枝分かれしながら地面に沿って広がる。節から根を出してさらに広がることもある。 |
光合成 | 特殊な光合成(C4型、CAM型)ができる。そのため、高温・乾燥・低CO2などの悪条件に非常に強い。 |
じつは、スベリヒユは適切に扱うことで食用や薬用として利用できる植物だ。その栄養価から、少しずつ「スーパーフード」として見直されている。
また、昔から山形では「ひょう」、沖縄では「ニンブトゥカー」、海外では「パースレイン」と呼ばれ、野菜や保存食として販売されている。地域によっては、すでに食文化に根付いているのだ。
スーパーフードと呼ばれる理由
スベリヒユは、健康的な食生活をサポートする多様な栄養素を持つ植物だ。
まず、植物性オメガ3脂肪酸である「α-リノレン酸 (ALA)」を豊富に含む。α-リノレン酸は、体内で代謝され、血管の健康維持に役立つと言われている。
また、β-カロテン(ビタミンA前駆体)やB群ビタミン、ビタミンCも豊富に含まれている。
- ビタミンA ⇒ 健やかな皮膚や粘膜の維持を助ける
- ビタミンB ⇒ エネルギーづくりをサポート
- ビタミンC ⇒ 免疫力向上や健やかな肌の維持を手助けする
カリウムやマグネシウム、カルシウム、鉄などのミネラルも豊富だ。
- カリウム ⇒ 体内の水分やナトリウム量を調整、血管の健康維持を手助け
- マグネシウム ⇒ 骨の健康や神経機能、筋肉の収縮などをサポート
- カルシウム ⇒ 骨や歯の健康を支える
- 鉄 ⇒ 酸素を全身に運搬、毎日のコンディションづくりを助ける
また、フラボノイドやアルカロイド、タンニンなどの多様なポリフェノール類も含んでいる。
これらの成分が複合的に働き、日々の健康維持や美容に関心のある方の食生活をサポートしてくれるだろう。
スベリヒユは身近な雑草でありながら、現代人が不足しがちな栄養素を豊富に含む。「スーパーフード」として、改めてその価値が注目されている。
食卓に取り入れることで、手軽に栄養価をアップさせることができるだろう。ただし、シュウ酸を多く含む点は留意して欲しい。
スベリヒユの毒性
スベリヒユの毒性を心配する声がある。たしかにスベリヒユには、いくつかの注意点と、一部の動物に対する毒性がある。
人間に対しては、一般的に「毒性」はない。しかし、スベリヒユにはシュウ酸が含まれているため、食材にする場合は下処理(アク抜き)が必要だ。
シュウ酸とは
シュウ酸は水に溶けるため、ゆでることで大部分を取り除ける。タケノコやホウレン草をゆでるとエグ味が抑えられることからも、それが分かる。
スベリヒユは、犬や猫にとっては有毒とされる。摂取すると、胃痛・よだれ・下痢・虚弱・めまい・震え、重度の場合は腎不全などの症状を引き起こす可能性がある。
ペットを飼っているご家庭では、誤食しないように注意したい。
薬効・効能
スベリヒユは、古くから生薬として利用されてきた。
中国医学では、古くから「馬歯莧」という名で知られ、薬用植物として重宝されてきた。
伝統的に期待されている主な効能は、以下のとおりだ。
清熱解毒 | 体内の熱を冷まし、毒素を排出する作用があるとされる。とくに熱を持ったニキビや吹き出物、湿疹、虫刺され、おできなどに効果があるとされる。 |
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涼血止血 | 血液中のこもった熱を取り、出血を止める作用があるとされる。血尿、痔出血、不正出血など、熱による出血傾向がある場合に効果があるとされる。 |
このように、スベリヒユは昔から利用されてきた薬草だ。
また、現代科学的な研究でも、スベリヒユには抗菌作用や抗炎症作用があることが示唆されている。
スベリヒユは、その栄養価と薬効が、現代において再評価されつつある。
スベリヒユに似た植物・有毒な雑草
スベリヒユのことを知れば知るほど、育ててみたくなったのではないだろうか?
とは言え、スベリヒユのビジュアルはどちらかと言えば雑草寄りだ。ご自宅に植えるのをためらう方も少なくないだろう。
そこで紹介したいのがスベリヒユの園芸用品種、「マツバボタン」と「ポーチュラカ」である。

マツバボタン(スベリヒユの園芸種)
マツバボタンは、スベリヒユ科スベリヒユ属の一年草 ⸺ つまり、スベリヒユと同じ仲間(同じ属)に分類される。
葉が松葉のように細長い多肉質で、花が牡丹のように美しいことから「マツバボタン」と呼ばれる。高温と乾燥に非常に強く、夏の花壇や鉢植えの定番として人気がある。
スベリヒユとマツバボタンは、同じ属なので共通点が多い。大きな違いは、花の大きさと葉の形である。
葉 | スベリヒユの葉がヘラ状で比較的平たいのに対し、マツバボタンの葉は棒状(円筒形)で細長く、先がやや尖っている。多肉質で水分をたっぷり蓄えられる。 |
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花 | スベリヒユが小さな黄色の花を咲かせるのに対し、マツバボタンは直径3~5cmほどの比較的大きな花を咲かせる。花色は白や赤、黄、ピンク、オレンジなど非常に豊富。 |
本来、マツバボタンは朝に開花して昼にはしぼむ「一日花」だ。しかし、現在では夕方まで咲き続ける「終日咲き」の品種も多く流通している。一重咲きだけでなく、八重咲きの品種もある。
なお、一般的にマツバボタンは食用に使われない。鑑賞用として栽培されることがほとんどだ。
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ、スベリヒユの園芸種)
ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)もまた、スベリヒユやマツバボタンと非常に近縁な植物で、園芸では夏の代表的な花として人気がある。
その出自は、いくつか説がある。主なものをご紹介しよう。
- 野生のスベリヒユとマツバボタンなどを交配して作られた
- タチスベリヒユの突然変異種
スベリヒユもマツバボタンも、学術的には「ポーチュラカ属」の植物だ。しかし、園芸の世界で「ポーチュラカ」と呼ばれるのは、主に「ハナスベリヒユ」という品種群のことを指す。
スベリヒユとポーチュラカを見分けるには、花を見ればいい。
- スベリヒユ ⇒ 小さな黄色の花が咲く
- ポーチュラカ ⇒ さまざまな色の大きな花が咲く
ポーチュラカとマツバボタンを見分けるには、葉の形を見ればいい。
- ポーチュラ ⇒ 平べったいヘラ状の形
- マツバボタン ⇒ 細長く、棒状
マツバボタンと同じく、ポーチュラカも主に観賞用に用いられる。ただ「食べたらおいしかった」「スベリヒユよりおいしい」という意見も散見される。
どの植物を育てるか迷ったら、栽培目的に合わせて以下のように考えるとよいだろう。
- 観賞メイン ⇒ マツバボタン
- 食材メイン ⇒ スベリヒユ
- 観賞+食材 ⇒ ポーチュラカ

コニシキソウ(毒性あり)
スベリヒユと並んで、畑や道端、庭などでよく見かけるのがコニシキソウ(小錦草)だ。見た目がスベリヒユと似ているため、しばしば混同される。
しかし、コニシキソウはトウダイグサ科ニシキソウ属の一年草で、スベリヒユとは科が異なる。毒性があり、食用にはできないため、区別することが非常に重要だ。
スベリヒユとコニシキソウの見分け方をご紹介しよう。
似ている!?スベリヒユとコニシキソウの見分け方

スベリヒユとコニシキソウの見分け方をご紹介しておこう。主なチェックポイントは、茎と葉、そして花だ。
茎:コニシキソウは細く、毛があり、折ると白い乳液が出る
コニシキソウは、茎に短い毛(伏毛)が生えていることがある。一方、スベリヒユの茎は毛がなく、つるっとしている。
また、コニシキソウは茎を折ったときに白い乳液(ラテックス)が出る。スベリヒユを折っても、白い乳液は出ない。

この乳液には、毒性がある。誤って口にすると、腹痛や下痢、嘔吐など、消化器系の症状を引き起こすことがある。
また、この白い乳液が皮膚に触れると、かぶれ・かゆみ・赤み・水ぶくれなどの皮膚炎を引き起こす可能性がある。
草むしりをする際、必ず手袋を着用するなどして直接触れないように注意したい。
葉:コニシキソウは小さく、真ん中に赤い斑点がある
コニシキソウは葉が小さく、多くは中央に暗紫色の斑点がある。スベリヒユの葉は肉厚で、コニシキソウより大きくツヤがある。
この斑点も、スベリヒユとの区別によく利用される。しかし、すべてのコニシキソウの葉に斑点があるわけではないので、注意が必要だ。
品種や生育環境によっては、斑点が薄かったり、全く見られない株も存在する。

花:スベリヒユは7~9月に小さな黄色い花を咲かせる
スベリヒユは一般的に7月から9月(地域によっては10月頃まで)にかけて、1cmにも満たないくらいの小さな黄色い花を咲かせる。
スベリヒユの花は「一日花」である。基本的に朝早くに開き、数時間でしぼんでしまう。
一方、コニシキソウの花は葉の付け根に位置し、花びらがなく、ごく小さな苞葉に包まれたような形で咲く。

コニシキソウの花は、色も緑色から赤褐色で地味なため、パッと見ただけでは「花が咲いている」とは分からないほどだ。
ルーペなどを使ってよく観察しないと、その存在を確認するのは難しい。ほとんどの人が気づかないか、花だと認識しないまま見過ごしてしまうだろう。
スベリヒユの食べ方・レシピ(シュウ酸に注意)

最後に、スベリヒユを使った料理のレシピをご紹介しよう。
スベリヒユの下処理
先述のとおり、スベリヒユはシュウ酸を含んでいるため、食材に使う場合は下処理をしたほうが安心だ。
なぜ、下処理が必要なのか
スベリヒユをおいしく安全に食べたいなら、下処理が大切だ。
スベリヒユに含まれる「シュウ酸」を過剰に摂取すると、体内のカルシウムと結合して「シュウ酸カルシウム」という結晶を作りやすくなる。
これが体内に蓄積すると、尿路結石や腎臓結石のリスクを高める可能性がある。

下処理は、土や汚れの除去、あるいは虫の処理にも役立つ。
スベリヒユは、地面を這うように生えている。だから、茎や葉に土や泥、小さな虫などが付着していることが多い。
衛生上、これらをきれいに洗い流すことが重要である。
下処理のやり方
下処理の手順は、非常にシンプルだ。まず、以下を用意しよう。
- スベリヒユ
- 大きめの鍋
- ザル
- ボウル(冷水用)
- 菜箸またはトング
下処理の手順は、以下のとおりだ。
STEP.1
採取してきたスベリヒユを、流水で丁寧に洗い流す。
虫がついていないかも確認する。
STEP.2
大きめの鍋にたっぷりの水を入れ、沸騰させる。
塩を少量入れると、色鮮やかに仕上がる。
STEP.3
沸騰したお湯に洗ったスベリヒユを茎の方から入れ、30秒~1分程度ゆでる。
茎の色が鮮やかな緑色になり、しんなりしたらOK。
STEP.4
茹で上がったスベリヒユをすぐにザルにあけ、流水か氷水で急速に冷ます。
冷ますことで、色とシャキシャキとした食感を保てる。
STEP.5
冷水にさらしたあと、ザルにあげて水気を切る。
手のひらでギュッと握るようにして、水気をしっかりと絞ることがポイント。
下処理をしたスベリヒユは、冷蔵庫で数日保存できる。小分けにして、冷凍保存しておくことも可能だ。
スベリヒユのおひたし・和え物
スベリヒユは、その独特のぬめりとシャキシャキ感、そしてほのかな酸味がある。おひたしや和え物にぴったりの食材だ。
シンプルながら、スベリヒユの持ち味を存分に楽しめるおすすめの食べ方です。
和え物やおひたしにする際は、下処理の水気が残っていると味がぼやけてしまう。下処理のあと、しっかり絞ることが大切だ。
スベリヒユのおひたし
おひたしは、スベリヒユ本来の味を一番楽しめる食べ方だろう。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:100g程度
- しょうゆ:大さじ1~1.5(お好みで)
- かつお節:適量
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを、食べやすい長さに切る。
STEP.2
器に盛り付ける。
STEP.3
しょうゆを回しかけ、かつお節をたっぷり乗せて完成。
お好みで、生姜のすりおろしを添えたり、ゴマや七味唐辛子を振ってもおいしい。
スベリヒユのごま和え
スベリヒユのゴマ和えは、香ばしいゴマの風味がスベリヒユの酸味とよく合う。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:100g程度
- 練りコマ (またはすりゴマ):大さじ2
- しょうゆ:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ1/2~1(お好みで調整)
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを、食べやすい長さに切る。
STEP.2
ボウルに「練りコマ、しょうゆ、みりん、砂糖」を入れ、よく混ぜ合わせる。
STEP.3
step1のスベリヒユをstep2のボウルに加え、全体によく絡むように和える。
STEP.4
器に盛り付けて完成。
スベリヒユのナムル
スベリヒユのナムルは韓国風の味付けで、ご飯にも合う一品だ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:100g程度
- ごま油:大さじ1
- しょうゆ:小さじ2
- 鶏ガラスープの素 (顆粒):小さじ1/2
- おろしにんにく:小さじ1/4(チューブでも可、お好みで)
- 白いりゴマ:大さじ1
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを、食べやすい長さに切る。
STEP.2
ボウルに「ごま油、しょうゆ、鶏ガラスープの素、おろしにんにく、白いりゴマ」を入れ、よく混ぜ合わせる。
STEP.3
step1のスベリヒユをstep2のボウルに加え、全体によく和える。
STEP.4
味見をして、お好みで塩加減を調整する。
STEP.5
器に盛り付けて完成。
スベリヒユのサラダ
スベリヒユは、サラダにしても美味しくいただける。
とくに、そのシャキシャキとした食感とほのかな酸味が、サラダのアクセントになる。
下処理の際に水気をしっかり絞っておくことで、ドレッシングの味が薄まらず、サラダが水っぽくなるのを防げる。
スベリヒユのヘルシー和風サラダ
スベリヒユのヘルシー和風サラダは、さっぱりとしていて、和食にもよく合うヘルシーなサラダだ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:100g
- 絹ごし豆腐:1/2丁(150g程度)
- 乾燥ワカメ:2~3g
- きゅうり:1/2本
- ミニトマト:4~6個(彩り用)
ドレッシング
- ポン酢:大さじ2
- ごま油:大さじ1
- 砂糖:小さじ1/2
- 白いりごま:大さじ1
- おろししょうが:小さじ1/2(チューブでも可)
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
乾燥ワカメを水で戻し、長い場合は食べやすい長さに切っておく。
STEP.3
きゅうりは薄い輪切りにし、ミニトマトは半分に切る。
STEP.4
絹ごし豆腐はキッチンペーパーで水気を拭き取り、1.5cm角くらいに切る。
STEP.5
ボウルにドレッシングの材料をすべて入れ、よく混ぜ合わせる。
STEP.6
大きなボウルに「スベリヒユ、豆腐、ワカメ、きゅうり、ミニトマト」を入れる。
STEP.7
step6のボウルにstep5のドレッシングを加え、全体を優しく和え、器に盛り付けて完成。
スベリヒユと鶏むね肉の棒棒鶏風サラダ
スベリヒユと鶏むね肉の棒棒鶏風サラダは、食べ応えがあり、主菜にもなるサラダだ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:80g
- 鶏むね肉:1/2枚(150g程度)
- きゅうり:1本
- 酒:大さじ1
ドレッシング
- 練りゴマ(白):大さじ2
- しょうゆ:大さじ1.5
- 酢:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- ゴマ油:小さじ1
- ラー油:少々(お好みで)
- おろしにんにく:小さじ1/4(チューブでも可)
- 水:大さじ1~2(ドレッシングの固さ調整用)
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユは、食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
鶏むね肉は、酒(大さじ1)を入れたお湯で茹でて火を通す。
粗熱が取れたら、手で食べやすい大きさに裂く。
STEP.3
きゅうりを千切りにする。
STEP.4
ボウルに棒棒鶏ドレッシングの材料を全て入れ、よく混ぜ合わせる。
練りゴマが固い場合は、少しずつ水を加えて溶きのばす。
STEP.5
器にスベリヒユ、きゅうり、鶏むね肉を彩りよく盛り付ける。
STEP.6
食べる直前にドレッシングをたっぷりかけて完成。
スベリヒユとトマト、チーズのイタリアンサラダ
スベリヒユのイタリアンサラダは、洋風のシンプルな味付けで、スベリヒユの酸味が生きたサラダだ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:80g
- トマト:1個
- モッツァレラチーズまたはフェタチーズ:50g程度
- 生ハム:数枚(お好みで)
ドレッシング
- オリーブオイル:大さじ2
- バルサミコ酢:大さじ1
- 塩:少々
- 黒コショウ:少々
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを、食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
トマトをくし切り、または一口大に切る。
STEP.3
モッツァレラチーズまたはフェタチーズを食べやすい大きさに切る。
STEP.4
ボウルにドレッシングの材料をすべて入れ、よく混ぜ合わせる。
STEP.5
器にスベリヒユ、トマト、チーズを盛り付け、生ハムを添える場合は一緒に飾る。
STEP.6
食べる直前にドレッシングを回しかけて完成。
スベリヒユの炒め物
スベリヒユは、炒め物にしても美味しくいただける。独特のぬめりやシャキシャキ感が残り、ご飯が進む一品になるだろう。
スベリヒユは下処理で茹でてあるので、炒めすぎると食感が損なわれてしまう。サッと短時間で炒めるのがポイントだ。
スベリヒユの簡単ごま油炒め
スベリヒユの簡単ごま油炒めは、シンプルながらもごま油の香りで食欲をそそる一品だ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:150g程度
- ごま油:大さじ1
- しょうゆ:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 顆粒だし(和風または中華):小さじ1/2
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユは、食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
フライパンでごま油を熱し、スベリヒユを加える。全体に油が回るようにサッと炒める。
STEP.3
しょうゆ、みりん、顆粒だしを加えて、全体を混ぜながら炒め合わせる。
STEP.4
調味料が全体になじんだら火を止め、器に盛り付けて完成。
お好みで、白いりゴマや七味唐辛子を振ってもいいだろう。
スベリヒユと豚肉の味噌炒め
スベリヒユと豚肉の味噌炒めは、豚肉と味噌のコクがスベリヒユの風味とよく合い、ご飯が進む一品だ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:150g程度
- 豚こま切れ肉:100g
- サラダ油:大さじ1
みそダレ
- 味噌:大さじ1.5
- 砂糖:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 料理酒:大さじ1
- おろしショウガ:小さじ1/2(チューブでも可)
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
豚こま切れ肉を食べやすい大きさに切る。
STEP.3
みそダレの調味料をすべて混ぜ合わせて、みそダレを作っておく。
STEP.4
フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を加えて色が変わるまで炒める。
STEP.5
豚肉に火が通ったら、スベリヒユを加えてサッと炒め合わせる。
STEP.6
全体に油が回ったら、みそダレを加えて、よく混ぜながら炒める。
STEP.7
みそダレが全体になじみ照りが出たら火を止め、器に盛り付けて完成。
スベリヒユと卵の中華風炒め
スベリヒユと卵の中華風炒めは彩りがよく、ふんわり卵がスベリヒユの食感と絡んでおいしい一品だ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:100g程度
- 卵:2個
- 塩:少々
- 長ねぎ:1/4本(みじん切り)
- ごま油:大さじ1.5
中華風調味料
- 鶏ガラスープの素 (顆粒):小さじ1
- しょうゆ:小さじ1
- オイスターソース:小さじ1
- 砂糖:小さじ1/2
- 水:大さじ2
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
卵は溶きほぐし、塩少々を加えて混ぜておく。
STEP.3
中華風調味料の材料をすべて混ぜ合わせておく。
STEP.4
フライパンでごま油(大さじ1)を熱し、溶き卵を流し入れる。
半熟状になったら一度取り出す。
STEP.5
同じフライパンで、残りのごま油(大さじ1/2)を熱っする。
長ねぎのみじん切りを香りが出るまで炒める。
STEP.6
スベリヒユを加えて、サッと炒め合わせる。
STEP.7
卵をフライパンに戻し、混ぜ合わせておいた中華風調味料を加えて全体を炒め合わせる。
STEP.8
調味料が全体になじんだら火を止め、器に盛り付けて完成。
スベリヒユの汁物
スベリヒユは、汁物にもとてもよく合う。独特のぬめりが汁に溶け出してとろみを与え、風味豊かな一品になる。スベリヒユの籐製を生かしたメニューと言える。
なお、スベリヒユは、煮すぎると色がくすんだり、食感が損なわれたりする。下処理で火が通っているので、加熱はサッと温める程度でOKだ。
スベリヒユの味噌汁
スベリヒユの味噌汁は、スベリヒユの風味とぬめりをシンプルに味わえる定番の食べ方だ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:50g~100g(お好みで)
- だし汁:400ml
- 味噌:大さじ2~(お好みで調整)
- 油揚げ、豆腐など:お好みで
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを食べやすい長に切っておく。
STEP.2
鍋にだし汁を入れ、火にかける。
油揚げや豆腐を入れる場合は、ここで加えて火を通す。
STEP.3
だし汁が温まったら、スベリヒユを加える。
スベリヒユは火が通っているので、温める程度でOK。
STEP.4
沸騰直前で火を弱め、味噌を溶き入れる。
STEP.5
味噌が溶けたら、煮立たせないように温め、火を止めて器に盛り付けて完成。
スベリヒユと卵の中華風スープ
スベリヒユと卵の中華風スープは、とろりとした卵とスベリヒユのぬめりが調和する、優しい味のスープだ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:80g
- 卵:1個
- 水:500ml
- 鶏ガラスープの素:小さじ2~3(お好みで調整)
- しょうゆ:小さじ1
- ごま油:小さじ1
- 塩、こしょう:少々
- 水溶き片栗粉:片栗粉小さじ1+水小さじ2(お好みで)
- 長ねぎの小口切り:お好みで
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
卵は溶きほぐしておく。
STEP.3
鍋に鶏ガラスープを入れて火にかけ、沸騰したらスベリヒユを加え、ひと煮立ちさせる。
STEP.4
しょうゆ、塩、コショウで味を調える。
STEP.5
とろみをつける場合は、ごく弱火にして、水溶き片栗粉を回し入れながら手早くかき混ぜる。
再び火にかけてとろみがつくまで煮る。
STEP.6
溶き卵を菜箸を伝わせるように細く回し入れ、卵がふんわりと浮かんできたら火を止める。
STEP.7
最後にごま油を回し入れ、器に盛り付ける。
お好みで長ねぎの小口切りを散らして完成。
スベリヒユとトマトの酸辣湯風スープ
スベリヒユとトマトの酸辣湯風スープは、スベリヒユの酸味とトマトの酸味が相まって、食欲をそそるスープだ。
材料
- 下処理済みのスベリヒユ:80g
- トマト:1個
- 豚ひき肉:50g
- 鶏ガラスープ:400ml
- しょうゆ:大さじ1
- 酢:大さじ1~2(お好みで調整)
- ラー油:小さじ1/2~(お好みで調整)
- ごま油:小さじ1
- 塩、コショウ:少々
作り方
STEP.1
下処理済みのスベリヒユを、食べやすい長さに切っておく。
STEP.2
トマトはざく切りにする。
STEP.3
鍋にごま油を熱し、豚ひき肉を炒め、色が変わったら鶏ガラスープを加え、煮立たせる。
STEP.4
トマトとスベリヒユを加え、一煮立ちさせる。
STEP.5
しょうゆ・塩・こしょうで味を調え、酢とラー油を加える。
STEP.6
水溶き片栗粉でとろみをつけ、溶き卵を回し入れる。
STEP.7
器に盛り付けて完成。
とろみや卵が要らない方は、step6を省いてもいい。
まとめ:スベリヒユには毒性がある?注意が必要?
さいごに、本稿のおさらいをしておこう。
スベリヒユには毒性がある?
スベリヒユは、毒性のない、食べられる植物だ。ただし、シュウ酸を含むため食べるなら下処理が必要だ。よく混同されるコニシキソウは毒草。詳しくはこちらをご覧いただきたい。
スベリヒユとコニシキソウの見分け方は?
コニシキソウの茎は細く、毛があり、折ると乳液が出る。スベリヒユの茎は毛がなく、折っても乳液は出ない。葉や花にも違いがある。詳しくはこちらをご覧いただきたい。