楽天モバイルとiPhoneの相性は、どうなのだろうか?かつては対象モデルが少なかったこともあり「iPhoneは、おすすめしない」という意見もあったが、現在も同じなのだろうか?
結論から言うと、iPhoneは楽天モバイルで問題なく利用できる。ただし、注意点もある。いまだに「iPhoneは、おすすめしない」と言う方がいるのなら、恐らくその注意点を指しているのだろう。
本稿では「iPhoneは、おすすめしない」と言われる理由をご紹介する。私は「iPhoneユーザーにこそ、楽天モバイルをおすすめしたい」と思っているので、その理由もお伝えしよう。
今なら13000ポイントもらえる「楽天モバイル紹介コード」はこちら
iPhoneで楽天モバイルを使う場合の5つのデメリット(問題点)
さっそく、楽天モバイルとiPhoneの相性からご紹介しよう。―― じつは、楽天モバイルには「iPhoneユーザーは使えない機能 (Android端末なら使える機能)」がある。
そういう意味では、楽天モバイルはiPhoneよりAndroid端末のほうがおすすめかもしれない。おそらく「楽天モバイル使うなら、iPhoneはおすすめしない」と言われる理由もここにあるのだろう。
本稿では、その機能を簡潔に紹介する。詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧いただきたい。
楽天モバイルでiPhoneが使えない理由と対処法、5つの注意点を紹介
楽天モバイルの評判や口コミを探していると「iPhoneが使えない」あるいは「iPhoneは使えなくなる」といった書き込み ...
電話の着信時にOS標準の電話アプリで着信してしまう
電話の着信があったとき、iPhoneはiOS標準の電話アプリが立ち上がる (相手が楽天リンクで発信してきた場合を除く)。楽天モバイルのエース「楽天リンク」で着信できないのだ。
iOS標準の電話アプリで着信すると、折り返し電話するときに困る。うっかり、電話アプリの着信履歴から折り返し発信してしまうと、通話料(税込22円/30秒)がかかってしまう。
楽天リンクアプリでSMSの送受信ができない
SMSの送受信も、iPhoneはiOS標準のメッセージアプリを使う必要がある (相手が楽天リンクで発信してきた場合を除く)。
iOS標準のメッセージアプリを使ってSMSの送受信をおこなう場合、受信は無料だが、送信には費用がかかる。微々たる費用だが「Android端末では発生しにくい費用」と考えるとちょっと悔しい。
楽天リンクアプリのビデオ通話機能がない
Android版の楽天リンクには、ビデオ通話機能がある。一方、iOS版にはない。
「それなら、LINEやFaceTimeを利用すればいいのでは?」と思うかもしれない。しかし、これらのアプリを使うとテータ通信量が加算される。使いすぎると基本料金が上がってしまうのだ。
楽天リンクを使ったビデオ通話は、音声通話と同じく無料で使える。しかも、データ通信量にカウントされない。
海外渡航中に電話を受けると、通話料がかかる
海外渡航中に楽天リンクで通話やメッセージを受信した場合、Android端末は費用がかからない。
一方、iPhoneは料金がかかってしまう (相手も楽天リンクを使っている場合を除く)。楽天リンクで受信できないため、OS標準の電話アプリで受信することになるからだ。
ちなみに、海外渡航中に発信する場合は、iPhoneもAndroid端末も同条件だ。相手が楽天リンクを利用していない場合は、海外の電話番号にかけるときのみ料金がかかる。
なお、楽天リンクが利用できない国や地域もある。そのような国や地域に関しては、Wi-Fi接続中のみ発着信できる。
データ通信量の通知・制限機能がない
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、3GBを超えると基本料金が1100円(税込、2024年1月現在)アップする。だから「できれば3GB未満に抑えたい」と考えている方が多いだろう。
しかし、残念ながら楽天モバイルにはデータ通信量の通知機能や制限機能がない。iPhoneにもない。よって、定期的に「my楽天モバイル」アプリを開いて、使用したデータ通信量を確認する必要がある。
楽天モバイル(iPhone)を3ギガで止める方法がない!? 対策と節約術
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、データ通信量が3GBを超えると1,100円アップする。だから「何とかして楽 ...
一方、Androidにはデータ通信量の通知機能や制限機能がある。したがって、iPhoneよりデータ通信量を3GBで止めるのが簡単だろう。
楽天モバイル使うならiPhoneはおすすめしない?
Android端末なら使えるのに、iPhoneでは使えない機能を5つご紹介した。このような機能に着目するなら「iPhoneユーザーに楽天モバイルはおすすめしない」となるのだろう。
実際のところは、どうなのだろうか?本当に楽天モバイルでiPhoneは使いづらいのだろうか?
結論から言うと、問題ない。たしかにAndroidに比べてやや不便ではあるが「iPhoneは、楽天モバイルでは使えないな」と感じるほどのことではない。
楽天モバイルをiPhoneで使ってみた感想「問題なし」
実際に、iPhoneで楽天モバイルを5ヶ月間使ってみたので、感想をご紹介しよう。まずは、私の利用状況を簡単にご説明したい。
機種 | iPhone 12 mini |
---|---|
物理SIM | ワイモバイル |
e-SIM | 楽天モバイル |
行動範囲 | おもに関西圏の政令指定都市 |
利用状況 | 職場と自宅はWi-Fiで通信 |
私は、デュアルSIMで公私を分けて、スマホを運用している。加入してから5ヶ月間、データ通信に関しては楽天モバイルのみで利用してみた。
先述のとおり、結論を言うと「問題なし」で過ごせている。iPhoneだから楽天モバイルと相性が良いとか悪いとか、そういった特別な所感は持っていない。良くも悪くも普通に使えている。
ただ、キャリア中もっとも安値でiPhoneを購入できるところは利点だと感じている。買い替えのときに、お得に新機種を手に入れられそうだ。
なお、楽天モバイル自体の使用感はこちらで紹介している。ご興味がある方は、あわせてご覧いただきたい。
楽天モバイルをiPhoneで使ってみた感想と、使って分かった注意点
iPhoneで楽天モバイルを利用したいと考えている方の中には「iPhoneは使えないと聞くけど、大丈夫かな?」と不安にな ...
口コミにも「iPhoneのダメ出し」は見当たらず
X(旧Twitter)で、iPhoneユーザーの楽天モバイルの感想を探してみた。
楽天モバイルの感想は山のように見つかったが、iPhoneの使用感に関しては参考になりそうなものが見つからなかった。世間でも、iPhoneだから良いとか悪いとか感じている人はほとんどいない様子だ。
ちなみに、楽天モバイルの使用感は、肯定派と否定派に二分されている印象だ。それぞれの意見をまとめると、こんな感じになるだろう。
否定派 | 「屋内でつながらない」という意見が多い。パケ詰まりで困っている方も少なくない。「楽天リンクの通話品質が悪い」という感想も少なからずある。 |
---|---|
肯定派 | 「維持費が安い」という意見が多い。楽天リンクの「通話料無料」が効いている様子。「思っていたよりもつながる」という意見がわりと多い。 |
半年ほど楽天モバイルの口コミを観察しているが、徐々に否定的な意見が減っているように感じる。出戻りの方の「改善されている」という感想もよく見かける。
とは言え、肯定派と否定派に分かれているところを見ると、使用者の環境や使い方で感想が変わるようだ。楽天モバイルが使えるかどうか知りたいなら、自分で使って試してみるのが一番よいだろう。
具体的な口コミは、以下の記事に掲載している。ご興味がある方は、あわせてご覧いただきたい。
楽天モバイルをメイン回線にしてみた結果、コストも回線品質もほぼ満足
楽天モバイルに加入して、5か月がたった。このタイミングで、楽天モバイルの使用感や、使ってみて感じた雑感を書き残しておきた ...
古い機種やiOS(iPhone 6s・iOS14.4より前の機種)は注意
iPhoneの中には、楽天モバイルが非対応としている機種もある。具体的には「iPhone 6s」より前の機種、またはOSが「iOS14.4」より古い場合だ。
お手持ちのスマホが楽天モバイルで使えるかどうかは、以下のページで確認できる。楽天モバイルへ乗り換えるご予定の方は、チェックしておこう。
iPhoneユーザーに楽天モバイルをおすすめするふたつの理由
私は「iPhoneユーザーにこそ、楽天モバイルをおすすめしたい」と思っている。最後に、その理由をご紹介しておこう。
楽天モバイルは、通信料の節約におすすめだ。機種本体が高いiPhoneのユーザーにとって、楽天モバイルを使うメリットは大きいと考える。
Rakuten最強プランは、簡潔で納得感がある
あなたのご家庭では、携帯電話の維持にどの程度のコストがかかっているだろうか?
2023年の家計消費状況調査によると、月額平均は以下のようになっている。自分と比べてみて欲しい。
世帯人数 | 通信・通話料 | 本体代金 |
---|---|---|
1人 | 5,301円 | 863円 |
2人 | 8,477円 | 1,161円 |
3人 | 12,877円 | 1,904円 |
4人 | 15,006円 | 2,480円 |
5人 | 16,942円 | 2,545円 |
6人 | 20,641円 | 2,968円 |
iPhoneを楽天モバイルで使っている私は、これを見て「通信・通話料の平均、高ぁ!スマホ・携帯電話の本体価格の平均、低ぅ!」と感じた。あなたは、どうだっただろうか?
iPhoneは、本体価格が高い。iPhoneユーザーが携帯電話の維持費を削減する場合、通信・通話料のコストダウンが必須だ。その観点では、楽天モバイルがうってつけではないだろうか?
楽天モバイルの料金プランは「Rakuten最強プラン」ひとつで、データ利用量に応じて基本料金が変動する仕組みだ。料金を掲載しておこう。
データ利用量 | 料金(月額・税込) |
---|---|
~3GB | 1,078円 |
3GB~20GB | 2,178円 |
20GB~ | 3,278円 |
この料金は、他のキャリア(docomo、au、SoftBank)と比べると安い。通信品質も考慮する必要があるが、携帯電話の維持費を下げたい方におすすめできる。
さらに「月によってデータ通信量が変動する人」にとって、とても便利な料金体系だ。月の途中にデータが足りなくなったり、1か月のデータ使用量が少なくて損した気分になったりすることがない。
通信費のコストダウンができるだけでなく、データ通信のライトユーザーからヘビーユーザーまで、使いやすいプランではないだろうか。
docomo・au・SoftBankの格安プランと比較すると安い
先述のとおり、楽天モバイルの基本料金は、他社キャリアの格安プランと比べても安い。3MB以下で済む方については若干LINEMOのほうが安い(88円)が、楽天経済圏をちょっと活用すれば逆転する。
もしも、あなたが最強青春プログラムや最強家族プログラムを利用できる方なら、キャリアの中で楽天モバイルが最安である。
他社キャリアの格安プランの、具体的な料金を見てみよう。
docomoの格安プラン「irumo」と「ahamo」の料金
docomoは「irumo (イルモ)」と「ahamo (アハモ)」という、ふたつのブランドを用意している。それぞれの料金プランは、以下のとおりだ。
プラン名 | データ利用量 | 料金(税込) | |
---|---|---|---|
irumo | 3GBプラン | ~3GB | 2,167円 |
6GBプラン | ~6GB | 2,827円 | |
9GBプラン | ~9GB | 3,377円 | |
ahamo | 20GBプラン | ~20GB | 2,970円 |
大盛り | ~100GB | 4,950円 |
irumoもahamoも、Rakuten最強プランのような「データの利用量に応じて請求料金が変化する課金方式」ではない。あらかじめ使いそうなデータ量を推測して、プランを選択する必要がある。
だから選んだプランによっては、こんなことが起こる。
- あまり使わなかった月は、損した気分になる
- 使いすぎた月は、通信速度を制限されてしまう
docomoの魅力は、ahamoの海外ローミングだろう。1回の渡航あたり2週間以内というシバリはあるが、20GBの月間利用可能データ量の範囲内で、追加料金なくローミングできる。
auの格安プラン「povo」の料金
povoは基本料金を「無料」にしたうえで、一風変わったトッピング制の料金プランを採用している。無料でも使えるものの、トッピングを追加しないと最大通信速度が「128kbps」に制限されるのだ。
povoのトッピング料金をご紹介しよう。なお、povoのトッピングは使用期限があり、期限を過ぎた時点で使い残しているデータは消滅する。
トッピング名 | 料金(税込) | 期限 | |
---|---|---|---|
povo | データ使い放題 | 330円 | 24時間 |
データ追加1GB | 390円 | 7日間 | |
データ追加3GB | 990円 | 30日間 | |
データ追加20GB | 2,700円 | 30日間 | |
データ追加60GB | 6,490円 | 90日間 | |
データ追加150GB | 12,980円 | 180日間 |
このような料金プランを採用しているpovoは「とりあえずビジネス用の電話が欲しい (めったに電話しないけど)」という方のサブ回線に向いている。まれに電話するときだけ、povoを使えばいい。
日頃はメイン回線でデータ通信をおこない、メイン回線の電波が弱いときや、メイン回線の契約データ量を使い切ったときにpovoのトッピングを発動することもできる。
ただし、以下の2点は注意が必要だ。
- 留守番電話、割込通話、三者通話、迷惑電話撃退、着信転送サービスを提供していない
- 180日間以上有料トッピングの購入等がない場合、利用停止や契約解除となることがある
上述の注意点はあるが、楽天モバイルとデュアルSIMで併用するなら、povoが適しているのではないだろうか?
SoftBankの格安プラン「LINEMO」の料金
最後に、SoftBankの「LINEMO」はどうか。―― LINEMOは、以下のふたつのプランを用意している。
プラン名 | データ利用量 | 料金(税込) | |
---|---|---|---|
LINEMO | ミニプラン | ~3GB | 990円 |
スマホプラン | ~20GB | 2,728円 |
毎月のデータ通信量が3GBを切るようなライトユーザーは、LINEMOも有力な候補になるだろう。
さらに、LINEMOには「LINEギガフリー」という武器がある。LINEアプリ内の「トーク・音声通話・ビデオ通話」などについては、使ったデータ通信量がカウントされないのだ。
だから、LINEMOはキッズによいだろう。データ通信の利用量を気にすることなく、いつでもLINEの「トーク・音声通話・ビデオ通話」を使って家族に連絡できる。
まとめ:iPhoneユーザーに楽天モバイルはおすすめしない?
さいごに、本稿のおさらいをしておこう。
iPhoneユーザーに楽天モバイルはおすすめしない?
iPhoneでも、問題なく利用できる。ただし「iPhone 6s」より古い機種や「iOS14.4」以降のOSを搭載していない機種は、楽天モバイルでは非対応になっている。詳しくはこちらをご覧いただきたい。
楽天モバイルでiPhoneを使う場合のデメリットは?
Android端末なら使えるのに、iPhoneには使えない機能がいくつかある。その機能がないと困る方にとっては、楽天モバイルとiPhoneの相性は「悪い」と言える。詳しくはこちらをご覧いただきたい。